コラム

研究者で、芸術家。 ジョン・ケージ「4分33秒」をめぐる諸説

音楽、絵画、彫刻……いわゆる「芸術家」と呼ばれる中には、研究者としての顔を持つひとたちがいます。また、芸術家と研究者がごく親しい友人関係にあった、という記録も少なくありません。今回はそんな中から、作曲家にして研究者でもあった、ジョン・ケージを紹介します。
柴 佑佳
コラム

遺伝子検査は新しい占い?遺伝子検査キットで自己分析を試してみた

血液型占い、星占い、四柱推命。最近ならMBTIも加わるでしょうか。私たちは昔から、自分がどういう人間なのかを、何かに言い当ててほしいと願ってきました。その願いは、就職活動やキャリアの場面でもおなじみです。適性検査を受け、強みと弱みを言語化し、自分の輪郭をなんとかつかもうとする。そんな「自分を知りたい」という欲求に、いま科学の側から応えようとしているのが遺伝子検査です。
トイアンナ
コラム

黒田チカが切り拓いた道 なぜ化学は理系女子のフロンティアになったのか?

日本初の女性首相が誕生した2025年、政界における「ガラスの天井」が破られた歴史的な出来事として、国内外から大きな注目を集めました。歴史を振り返れば、どんな時代にも、まだ道のない場所に一歩踏み出し、新たな道を切り拓いてきた女性たちがいます。その一人が、日本初の女性化学者として知られる黒田チカです。
石上 文
コラム

『冷めると不味くなるポテト』の正体 でんぷんのアルファ化(糊化)とベータ化(老化)

ファストフード店で手にする揚げたてのフライドポテト。一口かじれば、外はサクッと香ばしく、中はホクホクとした甘みが広がります。しかし、家でしばらく放置して冷めてしまったポテトを口にすると、どうでしょうか。あの感動はどこへやら、シナシナでパサつ...
トイアンナ
コラム

『塩対応』ってそういえば何? NaClでつながる神話と推し文化

「塩対応」ってどういう状態?推しに会えた、話しかけてもらえるかも! ……かと思いきや、返ってきたのは無表情の会釈ひとつ。握手会やイベントでアイドルや芸能人がファンに素っ気なくふるまう、あれを「塩対応」と呼びます。厄介なことに、これはこれで需...
柴 佑佳
コラム

化学業界における地政学リスク ―有価証券報告書における地政学リスクに関する分析及び会計処理への影響―

 中東やロシア・ウクライナでの情勢悪化など、近年では製造業に大きな影響を与える地政学リスクが顕在化しています。化学産業はナフサ由来の基礎化学品を多く扱っており、製造業の中でも特に中東情勢の緊迫化の影響が大きい業種です。関連してナフサ不足が報道されるなど、今まで以上に業界への注目度が高まっています。
志村 誠
コラム

超純水とは? 化学産業と切っては切れない水資源の話

「地球は青かった」という、宇宙飛行士ガガーリンの言葉にもあるように、地球は水にあふれた惑星です。そんな「水の惑星」地球では今、半導体需要の高まりもあり、水資源への関心が高まっています。そして、水資源との関わりが深いのが化学産業です。化学製品の原料や製造工程、設備の冷却、製品や容器の洗浄など、さまざまな用途で水が利用されています。
石上 文
コラム

ベイカレントカフェ: 「データドリブン」を超えて ——意思決定の質を組織で高める時代へ

「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな仕事だ」——ハーバード・ビジネス・レビューがそう宣言したのは2012年のことである。それからわずか13年。データクレンジング・SQL記述・モデル実装・レポート作成はAIが数秒で完了する時代となり、技術的優位性としての「分析力」は急速にコモディティ化しつつある。データスキルそのものの価値が問われるのではなく、「ビジネス成果を自律的に実装できるか」こそが問われる時代になった。
隄 雄亮, PhD / 中田 大介
コラム

PwCの視点:”素材”が世界を支える時代に、化学メーカーに求められるサイバー経営

化学メーカーが提供する「素材」は、いまや単なる工業製品ではなく、世界の産業と社会を支える戦略物資となっている。半導体材料、電池材料、医薬品原薬、先端フィルムのような素材は、地政学リスクや経済安全保障への関心が高まるなかで、重要産業のサプライチェーンを下支えする存在だ。
河合 菜央
コラム

FIFAワールドカップと私

ブラジルに負けて日本はなんとなくワールドカップ(WC)が終わった感があるが、私のWC観戦はまだまだ終わらない。決勝戦まで寝不足が続く。私の記憶にある最も古いWCは1974年のドイツ大会決勝戦である。ベッケンバウアー率いるドイツとヨハン・クライフ率いるオランダとの闘い。資料によると...
化学の外野席カズノミヤ
コラム

海洋プラスチックごみは善か悪か…「太平洋ゴミベルト」に生まれた奇妙な生態系

海岸で見つけたペットボトルが、外国の飲み物のものだった…そんな経験をしたことがある人は少なくないでしょう。プラスチックごみは海流に乗って広い海を移動します。特に問題視されている「マイクロプラスチック」「ナノプラスチック」は、海に広がるだけでなく空にも舞い上がり、地球規模の問題を招いています。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

「空気からパンを作った」アンモニア 次に担うのは未来のエネルギーか

みなさんは「アンモニア」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。多くの人がイメージするのは、アンモニアのつんと鼻をつくような刺激臭かもしれません。化学の水溶液の授業でもおなじみのアンモニアは、窒素と水素から構成される化合物で、常温・常圧では無色透明の気体です。名前自体は広く知られていますが、人類の食料生産や産業を支えてきた立役者であることは、あまり知られていないかもしれません。
石上 文