コラム

化学業界における地政学リスク ―有価証券報告書における地政学リスクに関する分析及び会計処理への影響―

 中東やロシア・ウクライナでの情勢悪化など、近年では製造業に大きな影響を与える地政学リスクが顕在化しています。化学産業はナフサ由来の基礎化学品を多く扱っており、製造業の中でも特に中東情勢の緊迫化の影響が大きい業種です。関連してナフサ不足が報道されるなど、今まで以上に業界への注目度が高まっています。
志村 誠
コラム

超純水とは? 化学産業と切っては切れない水資源の話

「地球は青かった」という、宇宙飛行士ガガーリンの言葉にもあるように、地球は水にあふれた惑星です。そんな「水の惑星」地球では今、半導体需要の高まりもあり、水資源への関心が高まっています。そして、水資源との関わりが深いのが化学産業です。化学製品の原料や製造工程、設備の冷却、製品や容器の洗浄など、さまざまな用途で水が利用されています。
石上 文
コラム

ベイカレントカフェ: 「データドリブン」を超えて ——意思決定の質を組織で高める時代へ

「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな仕事だ」——ハーバード・ビジネス・レビューがそう宣言したのは2012年のことである。それからわずか13年。データクレンジング・SQL記述・モデル実装・レポート作成はAIが数秒で完了する時代となり、技術的優位性としての「分析力」は急速にコモディティ化しつつある。データスキルそのものの価値が問われるのではなく、「ビジネス成果を自律的に実装できるか」こそが問われる時代になった。
隄 雄亮, PhD / 中田 大介
コラム

PwCの視点:”素材”が世界を支える時代に、化学メーカーに求められるサイバー経営

化学メーカーが提供する「素材」は、いまや単なる工業製品ではなく、世界の産業と社会を支える戦略物資となっている。半導体材料、電池材料、医薬品原薬、先端フィルムのような素材は、地政学リスクや経済安全保障への関心が高まるなかで、重要産業のサプライチェーンを下支えする存在だ。
河合 菜央
コラム

FIFAワールドカップと私

ブラジルに負けて日本はなんとなくワールドカップ(WC)が終わった感があるが、私のWC観戦はまだまだ終わらない。決勝戦まで寝不足が続く。私の記憶にある最も古いWCは1974年のドイツ大会決勝戦である。ベッケンバウアー率いるドイツとヨハン・クライフ率いるオランダとの闘い。資料によると...
化学の外野席カズノミヤ
コラム

海洋プラスチックごみは善か悪か…「太平洋ゴミベルト」に生まれた奇妙な生態系

海岸で見つけたペットボトルが、外国の飲み物のものだった…そんな経験をしたことがある人は少なくないでしょう。プラスチックごみは海流に乗って広い海を移動します。特に問題視されている「マイクロプラスチック」「ナノプラスチック」は、海に広がるだけでなく空にも舞い上がり、地球規模の問題を招いています。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

「空気からパンを作った」アンモニア 次に担うのは未来のエネルギーか

みなさんは「アンモニア」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。多くの人がイメージするのは、アンモニアのつんと鼻をつくような刺激臭かもしれません。化学の水溶液の授業でもおなじみのアンモニアは、窒素と水素から構成される化合物で、常温・常圧では無色透明の気体です。名前自体は広く知られていますが、人類の食料生産や産業を支えてきた立役者であることは、あまり知られていないかもしれません。
石上 文
コラム

PwCの視点:統合された資本戦略を構想する ――市場・事業・財務を貫くストーリーとしての財務戦略――

日本の化学企業において、ROICの導入や投資戦略の開示は「標準装備」となった。しかし、多くの企業がPBR 1倍割れに直面している事実は、表面的な指標整備だけでは資本市場の信頼を勝ち取れないことを物語っている。
中尾 宏規 / 森岡 亮
コラム

ナフサは本当に不足している? 「令和のコメ騒動」に似た物価暴走の背景とは

中東情勢の緊張が続き、日本では原油価格が高騰しています。特に原油を精製して作られプラスチック製品などの原料となる「ナフサ」が不足するのではないかという懸念が広がり、実際にサプライチェーンの川下にある企業の一部ではナフサの調達が難しくなりつつあります。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

-フッ素樹脂に惚れて40年- 岡山県吉備中央町のPFOA汚染に思う。

まず健康被害や環境破壊に遭われた方々には心からお見舞いを申し上げ、行政及び関係機関による継続的なモニタリングと十分な救済が行われることを望むものである。
化学の外野席カズノミヤ
コラム

「おいしい」の裏に化学あり 食の安全を支える食品保存の技術

現代社会では、スーパーやコンビニで季節を問わずさまざまな食品を手に取ることができます。便利で豊かな食生活はどうやって実現されているのか ーこう問われて、思い浮かぶのは、品種改良や農業技術の進化、冷蔵庫や電子レンジなどの家電の普及などかもしれ...
石上 文
コラム

PwCの視点: キャッシュ創出力の再設計 ――成長投資を支えるバリューチェーン改革――

M&Aと成長投資を支える原資は、どこから生まれるのか本連載では、企業価値向上に向けた成長戦略とM&A戦略を論じてきた。方向性は見えつつある。だが、M&Aや成長投資を実行するには原資がいる。設備投資、研究開発、認証取得、PMI。いずれも多額の...
坂井 哲明 / 森岡 亮