コラム

化学産業の会計処理の特徴

化学産業には上流事業と下流事業があり、会計処理の特徴も若干異なります。上流事業とは、化学製品がさまざまな生産工程を経て最終製品となる流れの中で、次工程における材料となるような「基礎化学品」を取り扱う事業を指します。特に無機化学工業製品や有機化学工業製品のうち、石油化学製品などにおけるエチレン、プロピレン、ベンゼンなどの基礎化学品が代表的な上流製品です。
大貫 一紀
コラム

PwCの視点: 見えざる価値の覚醒~今、日本の化学産業は再評価の好機を迎えている

日本の化学産業は、自動車や電機と並んで長年にわたり日本の製造業を支えてきた中核的な存在である。付加価値額で見れば製造業全体の約11%を占め*1、自動車産業に次ぐ規模を誇る。産業における役割としても素材から機能材、電子材料、医薬品中間体まで、幅広い産業に不可欠な「横串機能」を果たしており、自動車やエレクトロニクスと並ぶ日本の技術競争力を支えている。また、東京証券取引所には2024年時点で約200社の化学関連企業が上場しており、素材系企業としては圧倒的な存在感を示す。
小堺 亜木奈
コラム

次世代のEV改革を担う全固体電池 材料開発バトルも狂想曲の様相

EV(電気自動車)界の「ゲームチェンジャー」として注目される全固体電池の開発競争がいよいよ熱を帯びてきました。EVやPHVの性能を飛躍的に高めるものとして2023年にトヨタ自動車が世界に先駆け全固体電池の実用化を発表して以降、特に中国勢の猛追が始まり量産体制の早期化を競っています。材料開発も同様です。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

有価証券報告書に添付されている監査報告書を読んだことはありますか?-化学会社のKAM分析

KAM(Key Audit Matters)とは、監査上の主要な検討事項のことで、当年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項になります。また、KAMの報告の目的は、実施された監査に関する透明性を高めることにより、監査報告書の情報伝達手段としての価値を向上させることにあります。
中里 広光
コラム

日本の化学企業で活発化するアクティビストの活動

日本は今、第3次のアクティビストブームと言われ、米国に次ぐ世界第2位のアクティビスト大国となっている。1980年代、2000年代のブームと異なるのは、海外アクティビストが急増している点にある。アイ・アールジャパンHDによれば2023年9月末時点で日本市場に参入している海外アクティビストの数は70社に達している。そのターゲットとなっている産業の1つが化学だ。
松岡 克守
コラム

学生さんへ

「A社とB社から内定をもらいました。ごりおさんならどちらに入社しますか?」時おり学生さんから、「進路」に関するお悩み相談を頂きます。(意外なことに、世間的にはそれほど悩む必要もない、大手メーカーであることが多いです)背中を押してほしい。判断軸を言語化したい。何か知らない落とし穴がないか確認したい。
ごりお
コラム

「不老不死」の化学史

不老不死。憧れる人はいることでしょう。アンチエイジングという言葉もあるくらいです。古代の人々もそうでした。特に権力ある地位にいる人は自分の不老不死を願い様々なことを試みてきました。その結果、逆に命を落としてしまった人たちもいます。不老不死については現在も様々な研究が進められていますが、本当にそのような妙薬は存在するのでしょうか。近年の研究についてご紹介します。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

「温度差」が電気を生み出す不思議な技術 大きな可能性を秘める熱エネルギー

春先や秋口などの季節の変わり目には、昼間は暖かくても夜になると急に冷え込む日も増えてきます。この昼夜の気温差が、植物の開花や果実の成長を促すことはよく知られていますが、電気もつくりだせることをご存じでしょうか。
石上 文
コラム

大麻由来の「CBD」は医療の救世主になるか? まずは正しい理解を求めたい

大麻=違法。世の中ではそんなイメージが強いかと思います。しかし実は、日本の法律でも大麻草については「すべてがNGではない」ことはあまり知られていないようです。むしろ大麻に含まれる「CBD」を始めとするカンナビノイドという成分は一部の疾患に効果がある可能性を持つとして医療分野で注目されているほか、リラックス効果があるとしてオイルなどの形で国内でも市販されています。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

働き方改革とは、「働き方がわからなくなること」

「俺が若いころは、一社に勤め上げるのが当然だった。最近の若者は空気を読まずに、数年でサクッと転職するらしいな。」みなさまも若手社員との価値観にギャップを感じた経験、少なからずあるのではないでしょうか?
ごりお
コラム

「プラスチックは環境に悪い」はもう古い? 進化したバイオプラスチックは私たちの生活と地球の両方を救うかもしれない

近年、環境負荷低減の観点からプラスチック製品の使用を抑制しようという動きが強まっています。レジ袋有料化やプラストローの廃止など、私たち消費者にダイレクトに影響する社会の変化が訪れ、プラスチック問題が「自分ごと」になりつつある方も多いのではないでしょうか。
石上 文
コラム

リスクの開示から見える化学業界の現在地 ――有価証券報告書に映る経営課題

企業活動には常にリスクが伴う。そのリスクとは自然災害や地政学的な不確実性、法規制や技術革新の変化、そしてサイバー攻撃の脅威まで、多岐にわたる。こうしたリスクを企業はどのように捉え、対処しようとしているのか。
北村 康行