コラム

イラン情勢が映し出す、化学業界の供給リスク

イラン情勢の緊迫化を受け、化学業界への影響が徐々に表面化してきました。物流の停滞やコストの急騰を背景に、化学の現場では原材料の確保や生産計画の見直し、さらには価格転嫁交渉に追われているのではないでしょうか。供給不足と値上げの玉突きが、今後もさまざまな分野に波及すると考えられます。
ごりお
コラム

「レアアース」日本海域でも発掘 期待に応える救世主となるか

現代産業に欠かせない「レアアース」が日本の領海でも見つかり、大きな話題になっています。天然資源に乏しい日本では原材料の多くを輸入に頼るため、常に地政学リスクに晒されています。昨今もアメリカのイラン攻撃によってホルムズ海峡を通過する船舶がほぼ停滞状態に陥り、早くもガソリン高が始まっています。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

PwCの視点: 2030年へのポートフォリオ変革 ―――成長分野を「勝ち筋」に変えるM&A戦略の要諦―――

日本の化学産業は、半導体材料や高機能樹脂など世界屈指の機能材料を生み出し、顧客密着型の開発力で世界の製造業を支えてきた。しかし、汎用化学の収益力低下や資本効率の停滞を抱え、いま大きな転換点を迎えている。
佐藤 稔
コラム

ベイカレントカフェ: サーキュラーエコノミーをビジネスに変える鍵 ── “つなぐ”立場から化学産業に期待すること ──

 サーキュラーエコノミー(CE)は、単なるリサイクルの延長線上にある概念ではない。一度獲得した資源を最大限に有効活用し、新規の資源投入量を抑えながら付加価値を生み出す、経済システムそのものの転換である*1。地政学リスクの高まりにより資源調達の不確実性が増す中、国内で資源を循環的に再利用する仕組みの構築は、環境対策にとどまらず、経済安全保障や産業競争力の観点からも重要性を増している。
中村 育美 / 曽田 匡一
コラム

新たなリース会計基準がもたらす化学企業への影響を紐解く ― 迫る会計基準の変更、リースへの備えは万全か ―

 化学産業における企業は、化学製品を製造するために工場や設備などへの投資が大きくなりやすい傾向があります。実際に、日本における主要な化学企業の有形固定資産(工場の土地、建物、機械装置など)の金額は、数千億円から数兆円にのぼり、総資産の20%から40%程度を占めているケースも珍しくありません。
長瀬 充明
コラム

「理系人材不足」というけれど 本当に足りないものはなんだろう 

AIの発展をはじめとするデジタル技術の普及により、私たちの暮らしは大きく変わりつつあります。急速に変化していく社会に対応するために、AIやロボット関連のエンジニアの需要は、今後より高まることが予測されています。一方で、理系人材の不足は以前から繰り返し指摘されています。高等学校の教育改革や大学の理系拡充、さらには理工系学部における女子枠の設置など、近年はとにかく「理系を増やせ」という動きが加速しているように感じます。
石上 文
コラム

加齢臭はなぜ発生する?防止できる? 分子レベルで突き止めてみよう

中高年になってくると、特に男性には気になる「加齢臭」。「おじさん臭い」と言って、思春期の娘から洗濯物を分けてほしい、とまで言われてしまうと結構なショックを受けることと思います。また「おじさん」世代だけではなく、若くても汗の臭いはあります。ただ、その発生メカニズムや原因物質は全く異なります。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

コミュニケーションは化学産業を強くするか

コミュニケーションというのは思いのほか難しいものです。「何度言っても伝わらない」、「言いたいことがうまく言えない」など、職場でも多くの方が実感されているのではないでしょうか。これらはよくあるすれ違いかもしれませんが、決して侮れません。こうした小さな摩擦から軋轢が蓄積し、モチベーション低下、世代間の壁、退職者の増加といった形で、組織に亀裂が生じてしまいます。
ごりお
コラム

PwCの視点: 日本の化学産業は次の成長をつかめる――財務×技術×市場で見極める日本の化学業界の勝ち筋――

脱炭素とデジタル化の進展により、半導体、医療、インフラ、水資源といった領域では素材技術の重要性がこれまで以上に高まっている。化学企業にとってはむしろ追い風だが、全ての領域に投資を続けることは現実的ではない。だからこそ、財務×技術×市場で領域を選び抜く“選択力”が競争力の源泉になる。以下では、この3軸に基づき、特に勝ち筋が明確な5つの成長領域を例示的に提案する。
野里 高志
コラム

分子レベルで見えてきた 私たちの「眠気」の正体とは

「春眠暁を覚えず」という言葉がありますが、季節を問わず、日中の眠気に悩まされているという方も少なくないのではないでしょうか。筆者も例外ではなく、お昼を食べた後についうとうとしてしまったり、読書をしているうちに気がつけば眠ってしまったりと、どうしても抗えない眠気と日々向き合っています。
石上 文
コラム

体の内に病院を設置する? 「ナノマシン」が切り拓く医療の未来

病気になった時、定期的に通院するのはなかなか面倒なものです。待ち時間、検査、説明や処置、薬待ち。時によっては1日仕事になることもあります。では、体の中に病院機能が埋め込まれており、24時間自動で体内をパトロールし、異変をいち早く見つけて投薬までしてくれたら?そんなSFのような技術の開発が現実世界で進んでいます。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

なぜ化学業界のDXは現場で止まるのか

2026年、Bluetoothに新たな規格が追加される見込みです。注目の一つが、いわゆる「ハイレゾ標準規格」。家電量販店などで、ハイレゾ対応のイヤホンやスピーカーを見かけたことがあるのではないでしょうか。ハイレゾはハイレゾリューションの略で、高解像度を意味します。では、音の解像度が高いとはどういうことか。
ごりお