コラム

グリーンケミカルはサグラダ・ファミリアになり得るか

明けましておめでとうございます。2026年の幕が開けました。スポーツ界に目を向ければ、イタリアでの冬季オリンピック、そして北米3カ国共同開催となるFIFAワールドカップが控えています。一方で政治経済においては、秋に米国中間選挙も予定されており、浮かれてばかりはいられない一年となりそうです。
ごりお
コラム

【みずほ環境規制コンパス】 プラスチック条約 INC-5.2合意ならず:「法的拘束力」はどこまで及ぶのかー企業が備えるべきことはー

 国際的にプラスチックの環境への放出・漏洩が問題視されるようになって久しい。年間4億トンを超える生産量がある一方で、リサイクル率は9%と低い水準である1。埋立・投棄されたプラスチックが増えるに伴い、人々の健康や生態系へ及ぼす影響を懸念する声が広がっている。
森 涼子
コラム

小惑星リュウグウで見つかった有機物 その化学組成に隠された宇宙の記憶

「私たち生命のルーツは、地球の外にあるのかもしれない」その謎に迫るため、日本発の小惑星探査機である「はやぶさ2」がはるか遠い宇宙へと送り出されました。そして、2020年12月、はやぶさ2は約7年間の長い旅路の末に、小惑星リュウグウからサンプルを採取し、地球に持ち帰ることに成功しました。わずか数グラムの小さな粒子には、太陽系誕生の歴史を紐解く化学情報がぎっしりと詰まっています。
石上 文
コラム

プラスティックとリサイクル 私たちはなぜ、ごみの分別に追われている?

昨年マンションから戸建てに引っ越してきて、少し戸惑っていることがあります。ほかでもない、ごみの分別回収です。マンションであればいつでもごみを出せる場所があったものの、戸建てではそうはいきません。決まった曜日、時間にしか軒先に出せず、寝坊してしまうと次の回収日を待つしかなくなってしまいます。燃えるごみ、プラごみ、ビン・缶・ペットボトル。紙ごみ、ダンボール、布。有料袋に入れるべきものとそうでないもの。
清水 沙矢香(しみず さやか)
コラム

年末CMに見る、化学業界の未来

早いもので、もう年の瀬。つい先日年が明けたかと思えば、街はすでにクリスマスの装飾で華やぎ、年末特有の空気が漂ってきました。この時期の私の楽しみは、なんと言っても「化学メーカーのテレビCM」です。 化学メーカーのテレビCMは採用活動やインナーブランディングの意味合いが強く、家族が集まる年末年始に増える傾向があるそうです。
ごりお
コラム

PwC の視点: ETS制度の概要と日本の化学産業に与える影響

世界的にカーボンニュートラルを目指す動きが加速する中、排出量取引やカーボンクレジットなどの導入が進められています。2026年からは日本でも排出量取引制度(GX-ETS)の本格導入が予定されています。本稿では、排出量取引制度の仕組みや、欧州・韓国の先行事例、日本の現状、そして化学産業への影響について解説していきます。
塚本 亮
コラム

化学業界におけるサステナビリティ経営の未来 ―サステナビリティ関連情報から紐解く経営課題―

サステナビリティが経営のキーワードの一つとされて久しい。国内外に製造拠点を有する化学業界は、ともすれば、環境負荷の高いビジネスであると捉えられることもあるかもしれない。しかしながら、化学技術を駆使してサステナビリティを推進するスキルやナレッジ、設備や装置などの基盤を有するのもまた化学業界である。そして、日本の化学業界の技術力は、いまなお世界屈指の水準にある。
田村 智裕
コラム

【みずほ環境規制コンパス】 EU・PFAS規制、次の局面へ — 企業はどう動くべきか?

ドイツをはじめとするEU内5か国の規制当局が、PFASの製造・上市・使用(輸入を含む)を制限する包括的な規制案を欧州化学品庁(ECHA)に提出した2023年1月から2年半余りが経過した。当初のPFAS規制案(以下、当初版提案)では一定期間を経てPFASを全面的に規制する原則が示されていたが、産業界から強い反発を受けたことに加え、2024年の欧州議会選挙の結果、EUの政策が従来よりも産業重視に傾いたことを背景に、規制の内容が「現実的な路線」へと軌道修正されつつある。
後藤 嘉孝 / 堀 千珠
コラム

AI時代のライティングのあり方

生成AIはライティング分野に「知的生産のコストダウン」をもたらし、その結果「知識のコモディティ化」が進むのではないか。面倒な議事録の作成、小難しいレポートの要約、困ったビジネスメールの返信など、生成AIは驚くべき速さで私たちの生活に溶け込みつつあります。ほんの少し前には「こんなもの使えるか」と思っていたものが、今では十分使える水準に入ってきているのです。
ごりお
コラム

内部統制報告制度改訂後の内部統制報告書分析 -化学会社の内部統制報告書分析

皆さんは化学会社における内部統制報告書をご覧になったことはありますか。内部統制報告書は、2008年4月に導入された内部統制報告制度(通称J-SOX制度)に基づき、上場企業を対象に提出が義務付けられています。内部統制報告書の目的は、財務報告に係る内部統制の有効性を経営者自ら評価し、その結果を外部に向けて報告することにあります。
豊田 貴大
コラム

ミクロな世界を解き明かす 量子化学と暮らしのつながり

私たちの存在する世界には、数えきれないほどの「物質」が存在しています。化学は、その物質を形づくる原子や分子の構造や性質を明らかにする学問です。医薬品や洗剤、化学繊維なども、目には見えない物質の変化や、物質同士の化学反応といったミクロな世界の現象を研究し、開発されています。
石上 文
コラム

習さんとプーチンさんの「寿命150年談義」 夢物語とは言い切れなさそうだけど

2025年9月3日に、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が北京で開かれた式典に出席した際、中継カメラが偶然拾った2人のやりとりが話題になりました。その内容は、不老に関するもの。今世紀中に人類は150歳まで生きられるようになるかもしれない、というのです。
清水 沙矢香(しみず さやか)